ノロウイルス予防のポイント

・牡蠣などの二枚貝を十分に加熱調理してください。牡蠣などでは中心部が85度1分間以上に加熱すれば、感染性がなくなります。

・調理従事者・介助等職員では、手洗いの徹底が有効です。ノロウイルスはアルコールなどの消毒では十分な効果が期待できないため、石けんと水の力で洗い流すことが重要になります。

・調理器具などは0.02%の次亜塩素酸ナトリウム、または温湯で85度1分以上の加熱をして消毒を行います。

・感染者の嘔吐物や糞便にはノロウイルスが含まれています。これらを処理する場合はペーパータオル等で取り除き、ビニール袋などに密封して捨ててください。0.1%の次亜塩素酸ナトリウムで汚染場所(広めに)を消毒します。その際、処理する人が感染しないよう、使い捨て手袋、マスク、エプロンを着用して処理を行い、処理後は十分に手を洗ってください。

カキ「風評被害」に悲鳴 今季の感染例ゼロ ノロウイルス食中毒

ノロウイルスが原因とみられる食中毒が猛威を振るう中、出荷ピークを迎えた道内産のカキが販売不振に陥っている。消費地に広がる「カキ敬遠」のあおりで、卸売市場では卸売価格が半値に急落。今年、カキが感染源となった発症例はないだけに、道内の水産加工業者らからは、「風評被害だ」と悲鳴が上がっている。

 札幌市東区の回転すし店「和楽本店」では、ノロウイルス流行を受け、今年は生ガキの取り扱いをやめた。例年、一皿三百円ほどで売る人気のネタだが、担当者は「お客さんに不安を与えるわけにはいかない」とため息をつく。

 三越札幌店は十五日、むき身や殻つきなど生ガキの販売を中止した。丸井今井札幌店も、昨冬から生食用カキの販売を自粛している。三越の広報担当者は「お客さまの不安を第一に考えた措置」と説明する。

 カキの需要減で、水産関係者には危機感が広がる。

 札幌市中央卸売市場では例年一キロ千五百−千八百円だったカキの卸売価格が、この一週間ほどは八百−八百五十円に急落。水産卸担当者は「仲卸も小売りもあまり買いたがらない。取扱額は去年より40%落ち、最悪の状態だ」と話す。

 サロマ湖産カキを道内外に出荷する、網走管内佐呂間町の水産加工業者「丸サチ松永水産」の松永幸男社長は「このままでは、加工業者や漁師は偏見に殺されてしまう」と憤る。同社はノロウイルスの検査を毎週実施。その日出荷する分だけを紫外線殺菌した無菌海水で洗い、無菌状態の作業所で、無菌海水とともにパック詰めするという徹底ぶりだ。だが今月に入り、売り上げは昨年同期の半分ほどに落ち込んだ。松永社長は「二重、三重に管理された安全なカキなのに…。そもそもスーパーに買いたたかれ、ここ数年は売り上げが減少傾向。風評被害のダブルパンチだ」と不安を募らせる。

 網走管内上湧別町の別の加工業者も、この一週間でむき身の販売量が半減した。この会社の専務は「漁協のウイルス検査でも結果は常に陰性。消費者にはもっと冷静になってほしい」。

 河川や海に流れ込んだノロウイルスは、カキなどの二枚貝の内臓に蓄積されることが知られているが、道食品衛生課によると、道内で今年発生した感染例のうち、二枚貝が原因だったケースはない。同課は「(二枚貝による感染は)例年、それほど多くはない」と話し、多くの専門家は「ノロウイルスは十分加熱すれば感染しない。空気感染などの方がこわい」としている。

ノロウイルス感染症

ノロウイルスはヒトに経口感染して、伝染性の消化器感染症を起こす。死に至る重篤な例はまれであるが、治療法は確立されていない。


症状
症状の始まりは突発的に起こることが多く、夜に床についていたら突然腹の底からこみ上げてくるような感触がきて吐き気を催し、吐いてしまうことが多い。しかもそれが一度で終わらず何度も激しい吐き気が起ったり吐いたりして、吐くためにトイレの便器のそばを離れられないといったことも起きる。しかも、無理に横になろうとしても気持ち悪くて横になれず、吐き気が治まった後は、急激且つ激しい悪寒が続き、さらに発熱を伴うこともある。これらの症状は通常、1、2日で治癒し、後遺症が残ることもない。ただし、免疫力の低下した老人では、死亡した例(吐いたものを喉に詰まらせることによる窒息、誤嚥性肺炎による死亡転帰)も報告されている。

また感染しても発症しないまま終わる場合(不顕性感染)や、風邪と同様の症状が現れるのみの場合もある。よく、「嘔吐、下痢、腹痛を伴う風邪」という表現があるが、それはノロウイルスなどによる感染症である可能性も低くなく(エンテロウイルス等の他の原因もある)、単なる風邪ではない場合がある。ただし、これらの人でもウイルスによる感染は成立しており、糞便中にはウイルス粒子が排出されている。


感染経路
ノロウイルスによる感染症は、その感染経路から

食中毒:ウイルスを蓄積した二枚貝(カキ・アサリ・シジミなど)の生食・半生食(半生のカキフライ・アサリの酒蒸し・シジミの醤油漬けなど)およびウイルスで汚染された食品を喫食して経口感染するもの
伝染性胃腸炎:1によって感染した患者(あるいは1から2を経て感染した患者)の糞便や嘔吐物に排出されたウイルスから経口感染するもの
の二つに分けられることがある。販売あるいは調理提供する食品そのものの衛生管理の(食品衛生学的な)立場からは1のケースが特に問題とされるが、医学上は1と2のケースに明確な違いはない。


感染型食中毒
ノロウイルスによる食中毒は、カキやアサリ、シジミなどの二枚貝によるものが最も多いと言われている。日本では主として秋から冬場に発症する例が多いが、これは、カキを生食する機会が冬場が多いからではないかと考えられている。

ノロウイルスは貝類自体には感染しないと考えられている。すなわち、これらの貝の体内でノロウイルスが直接に増殖することはないとされる。しかしこれらの貝では消化器官、特に食物の細胞内消化を行う中腸腺に、生物濃縮によって海水中から濾過摂食されたノロウイルスが蓄積することが知られており、このことが食中毒の原因だと考えられている。


感染性胃腸炎
2のケースの感染は糞口感染とも呼ばれる。ノロウイルスはヒトの腸壁細胞に感染して増殖し、新しく複製したウイルス粒子が腸管内に放出される。ウイルス粒子は感染者の糞便と共に排出されるほか、嘔吐がある場合は胃にわずかに逆流した腸管内容物とともに、嘔吐物にも排出される。糞便や嘔吐物がごくわずかに混入した飲食物を摂取したり、汚物を処理したときに少数のウイルス粒子が手指や衣服、器物などに付着し、そこから食品などを介して再び経口的に感染する。

またノロウイルスの場合、少数のウイルスが侵入しただけでも感染・発病が成立すると考えられており、わずかな糞便や嘔吐物が乾燥した中に含まれているウイルス粒子が空気を介して(空気感染で)経口感染することもあると考えられている。

発病した人はもちろん、不顕性感染に終わったり胃腸症状が現れなかった人でも、無症候性キャリアとして感染源になる場合があり、食品取り扱い時には十分な注意が必要である。


診断
ノロウイルスは、その培養(増殖)方法がまだ見つかっていないため、糞便中のウイルス粒子を直接(増やさずに)検査する必要がある。従来は、電子顕微鏡下で糞便中に小型球形のウイルス粒子が見られるかどうかを、感染の指標としていた。ただしELISA法や、ノーウォークウイルスの遺伝子配列を元にしたRT-PCR法も開発され、診断に用いられている。


治療
2006年現在、ノロウイルスに有効な抗ウイルス薬は存在しない。下痢がひどい場合には水分の損失を防ぐために輸液などを対症療法的に用いる場合がある。また止瀉薬(下痢止め)の使用については、ウイルスを体内にとどめることになるので用いるべきでないと言う専門家もいる。医師の指示がなく、仕事等の生活上でも特に必要でない場合は下痢止めの服用は避けるのが賢明だという説もある。日本国厚生労働省は止瀉薬使用を望ましくないと記載しているが、ここまでに明言しているのは米国FDAとは対称的である。 [2]

しかし、臨床の現場ではコンプロマイズドホストの死因は重症下痢に起因する症例も散見され、重症例においては患者の電解質データなどを含め、総合的に判断すべきである。 止瀉薬は主に大腸に作用する。ノロウイルスは主に小腸で増殖することはわかっている。実験室レベルではまだノロウイルスの大腸細胞での増殖は成功していない。このため、止瀉薬が本当に大腸でのウイルスの生存を促すか、また、ウイルスの大腸での寿命に関するデータは得られていない。


家庭においては、スポーツドリンクを電子レンジなどで人肌に暖めてから飲むことが推奨される。スポーツドリンクが無い場合は、0.9%の食塩水(100 mlに食塩0.9gを溶かしたもので、いわゆる生理食塩水である)を調製し、人肌に暖めて飲むことが推奨される。(甘味のあるスポーツドリンク等は、弱った胃腸に良くないという意見もある。) 電解質を含まない湯冷まし、お茶などは水分の吸収が遅いので推奨できない。


感染予防
上述した感染経路を考慮すると、特に飲食物を扱う人が十分に注意を払うことによって効果的な感染予防につながる。

特に調理者が十分に手洗いすること、そして調理器具を衛生的に保つことが重要である。ノロウイルスはエンベロープを持たないウイルスであるため、逆性石けん(塩化ベンザルコニウム)、消毒用エタノールには抵抗性が強いが、手洗いによって物理的に洗い流すことが感染予防につながる。

また、ノロウイルスは85℃以上1分間以上の加熱によって感染性を失うため、特にカキなどの食品は中心部まで充分加熱することが食中毒予防に重要である。生のカキを扱った包丁やまな板、食器などを、そのまま生野菜など生食するものに用いないよう、調理器具をよく洗浄・塩素系漂白剤による消毒をすることも大事である。

洗浄と消毒の順番については、第一に洗浄(と充分なすすぎ)、第二に消毒である。この順番を逆にすると効果が弱くなってしまう。

塩素系漂白剤については、至適濃度に関するデータは無い。「濃い原液を使えばより効果があるだろう」という考えもあるし反対意見もある。原液の濃度にもよるが、濃度の高い液はアルカリ性であるため、アルカリに強い菌種では消毒力は薄めたものよりもかなり低くなってしまうケースもある。しかし、ノロウイルスについては細胞内培養法が確立していないため、最も不活化されるpHに関するエビデンスがなく、この結果、消毒薬の至適濃度に関するエビデンスもない。現状では説明書通りの使用がよいと考えられる。


生食用カキの食品衛生法の規格基準において、ノロウイルスに関する基準は設定されていないので、「生食用」と表示された場合でも「ノロウイルスがいない」という保証があるわけではない。消費期限内であるか否かにかかわらず感染源となる場合もありうる。ただし、当然のことながら自主的に検査を行っている水産加工業者などもあり、カキの生食が一律に危険、というわけではない。過剰な反応に対しては風評被害という指摘もされている[3]。もちろん、検査義務が法制化されているわけでも、全ての業者が自主検査を行っているわけでもないため、一律に安全なわけでもない。厚生労働省や保健所もカキの生食用販売を積極的には禁じていないがカキ等の二枚貝については充分加熱した後に食べるよう呼びかけている。

乾燥した糞便や嘔吐物から飛散したウイルスを吸い込んだり、または接触することにより感染するため、感染者の糞便や嘔吐物を処理する場合は、手袋・マスクを使用し直接手で触れないよう注意し、作業後は手をよく洗うよう心掛ける。汚染物は飛散せぬよう袋に密閉し処分する。汚染された場所を消毒する際、前出のようにノロウイルスは逆性石けんや消毒用エタノールに対する抵抗力が強いため、これらによる消毒はほとんど効果がない。現在細胞をもちいても培養方法が存在しないため消毒つまりウイルス不活化に対する明確なエビデンスは存在しないが、次亜塩素酸ナトリウムに対する抵抗力は比較的弱いのではないかと想像されている。感染者のいる場合、トイレ・ドアノブ・蛇口・手すりなどは汚染しやすい箇所であるため、汚れを落とした後に消毒する。ノロウイルスは、症状が消失した後も48時間はウイルスが排出されることに留意しなくてはならない。消毒対象が布などの耐熱性のあるものの場合、スチームアイロンの活用も有効である。

なお、2006年現在ノロウイルスに対する有効なワクチンは開発されていない。また、このウイルスに対する免疫は感染者でも1-2年で失われるといわれている。原因は免疫抗体価低下説やウイルスが変化するため抗原性が変化するなどの説があるが、まだエビデンスは得られていない。このためワクチンの開発には困難が予想される。

ノロウイルスの特徴

ノロウイルスは、ウイルスの分類上、プラス鎖の一本鎖RNAウイルスに分類される、エンベロープを持たないウイルスである。ウイルス粒子は直径30-38 nmの正二十面体であり、ウイルスの中では小さい部類に属する。電子顕微鏡下では、32個のコップ状のくぼみのある球形の粒子として観察される。小型球形ウイルスという名称はこの形態的特徴に由来し、ウイルス学上での正式なものではないが、食品衛生学分野では用いられることがある。

通常、ウイルスについての詳細な研究を行うには、適切な動物培養細胞を探して感染させ、ウイルスを増殖させることが必要だが、ノロウイルスについては実験室的に増殖させる方法がまだ見つかっていない。このため、検査や治療方法に対する研究が他のウイルスと比べて格段に遅れているのが現状である。

ノロウイルス[分類と歴史]

1968年、米国オハイオ州ノーウォークの小学校において集団発生した胃腸炎の患者から発見された。1972年に電子顕微鏡による観察でその形態が明らかになり、「ノーウォークウイルス(Norwalk virus)」と呼ばれるようになった。その後、これと似た形態のウイルスによる胃腸炎や食中毒が世界各地で報告され、それぞれの地名を冠した名称で呼ばれるようなった。これらはウイルス粒子の形から英語で、Small Round-Structured Virus (SRSV; 小型球形ウイルス) とも呼ばれた。また、ウイルス粒子の表面に32個のカップ状の窪みが見られることから、ラテン語で「杯」を意味するcalixにちなみ、カリシウイルス科(Caliciviridae)に分類された。

1977年、札幌で幼児に集団発生した胃腸炎から、ノーウォークウイルスとよく似た小型球形ウイルスが病原体として発見され、サッポロウイルス(Sapporo virus)と名付けられた。しかし、サッポロウイルスには電子顕微鏡下で「ダビデの星(Star of David)」と形容される特徴的な構造が見られ、その他の特徴からも、カリシウイルス科の中でもノーウォークウイルスとの違いが大きいものと考えられた。そこで、それまで見つかっていたものを「ノーウォーク様ウイルス(“Norwalk-like virus”, NLV)」、ダビデの星型の構造を持つものを「サッポロ様ウイルス(“Sapporo-like virus”)」という仮称を用いて分類するようになった。

2002年、第12回国際ウイルス学会(パリ)において、それまで「ノーウォーク様ウイルス」と呼ばれていたものを「ノロウイルス属(Norovirus)」、「サッポロ様ウイルス」と呼ばれたものを「サポウイルス属(Sapovirus)」と定めた[1]。2005年現在、カリシウイルス科には4属のウイルスが含まれるが、そのうちヒトの疾患に関係するものは、このノロウイルス属とサポウイルス属の2属である。他のカリシウイルス科にはラゴウイルス属(Lagovirus)とベシウイルス属(Vesivirus)が認定されてい

ノロウイルスとは

ノロウイルス(Norovirus)は、非細菌性急性胃腸炎を引き起こすウイルスの一種。カキなどの貝類による食中毒の原因になるほか、感染したヒトの糞便や嘔吐物、あるいはそれらが乾燥したものから出る塵埃を介して経口感染する。ノロウイルスによる集団感染は世界各地の学校や養護施設などで散発的に発生している。「NV」と略されることがある。

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